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プラスアルファについて

こんにちは。

桜の花も咲き終わり、ちょっと汗ばむ感じになってきました。花粉症も下火な感じです。

 

今日は『仕事に関するプラスアルファ』について考えてみます。

皆さんはご自身の仕事に関連したプラスアルファというものにつてい何か思うところはあるでしょうか? 僕は最近このプラスアルファというもののことを毎日考えています。

 

そもそもプラスアルファとは何かというところから始めてみます。

これは和製英語なんですね。英語表現でいう「何か不確定なものを加える」という意味の「プラスエックス(+x)」のxをαに見間違えたところから始まったと考えられているようです。ちょっとおもしろいですね。

それはさておき、プラスアルファという表現は日常的に結構使うことが多いと思います。大雑把に言うと「関連する何かを追加する」というような意味で使われていますね。ですから仕事に関するプラスアルファというのは、「仕事に関係のある何か」を加えるとくことになります。

 

この「仕事に関係のある何か」というのが今回の主題です。

「仕事に関係のある何か」は当然仕事そのものではないので、業務時間外に行われることになります。業務時間外ということはプライベートタイムということであり、プライベートタイムをわざわざ削って「仕事に関係のある何か」を行うということです。さらに言えば、「仕事に関係のある何か」は「仕事の準備」とか「仕事の後始末」とかとは別物です。

 

そして、医師という生き物はこのプラスアルファが大好きです(たぶん)。

医師が行うプラスアルファの代表的なものは、研究、学会発表、論文執筆、教育活動、講演会、医師会、市民啓発活動、行政に関する活動などがあります。研究・学会発表・論文執筆に関してはそれを本業にしている医師(=研究者)もいますが、それらにしても、その他のものにしても、本業とは別だけど関連性のあるもの、だったりします。

 

僕は今までこのプラスアルファというものに関心がありませんでした。もちろん学会に参加したり、成書や文献を読んだり、なにがしかのトレーニングを行ったりすることはありますが、それらはすべて自分の業務(=診療)の質を上げる(知識を増やす、技能を磨くなど)ためのものであり、突き詰めれば自分のためのものです。仕事に関係ある何かを加える行為ではなく、仕事の質を向上させるための何かを行うということです。もちろんプライベートタイムを削ってですが。

これは仕事に関するプラスアルファとは趣旨が違う行為だと思っています。

 

そんな医師人生を歩んできましたが、最近はちょっと考え方が変わってきました。歳をとったということかもしれません。本業のため(=自分のため)ではなく、本業と関連はあるけれど目的は違う(=自分のためではない)何かが気になってしょうがないのです。

そこで今いろいろと思いを巡らせている僕のプラスアルファは何かというと、診療以外の時間に患者さん・家族さんと接すること、担当患者さんではないけれど何らかの医療的な悩みや問題を抱えている方と関わること、患者さんの療養支援を行う方々のケアに携わること、などです。

 

残りの医師人生をそういうプラスアルファを行いながら過ごしていきたいと思っています。