こんにちは。
3月になりました。東京でも雪が降ったりしてまだ冬は終わっていないようですね。
ただ、花粉症症状は着実に進行しています。
今日は2025年問題について考えてみます。
みなさんも『2025年問題』という言葉は耳にしたことがあると思います。
具体的には、団塊の世代がすべて後期高齢者(75歳以上)になる年であり、高齢者の急速な進行と生産年齢人口の減少が加速していき経済的にも大きな問題となる、ということを意味しています。
で、ついに2025年になりました。
皆さんはいかがでしょうか? 2025年問題を実感していますか?
こういうのってリアルタイムにはわからないのかもしれませんね。2025年が明けた瞬間から問題が露見するわけでもありませんし。
2025年問題が語られるときに、「在宅医療の需要が増大する」って言われるんですが、これは本当なのでしょうか? 当事者としてもよくわかりません。需要の増大に見合う分の供給の増加がなされているために見えづらくなっているのかもしれません。これは地域によって違いが大きい気がしますが。
後期高齢者人口が増える=在宅医療の需要が増大する というのはちょっと安直すぎると思います。
ターミナルケア従事者としては2040年問題の方が気になります。これは2040年に年間死亡者数がピークに達する(多死社会がピークに達する)と予想されるというものです(もちろんそれ以外の様々な問題も提起されています)。これから先10年以上はターミナルケアの需要は増大すると言えるでしょう。
人生の最期の時をどこでどのように迎えるか(『死に場所問題』が発生するともいわれています)、それに対しどうやって質の高いターミナルケアを提供するか、治し支える医療の先には看取る医療の役割が重要になるのでしょう。ただ、医療だけで解決できるものではありません。むしろターミナルケアにおいては医療の役割は限定的です。多職種協働が基本なのは当然として、インフォーマルなサポートも欠かせません。
互助、共助としての看取り、というようなものも重要になってくるのかもしれません。
在宅医療・在宅療養支援というものの役割が増していくのは間違いないでしょう。しかし、さらに重要なのはターミナルケアだと思っています。2025年になった今、2040年に向けて在宅という『場所』にこだわるのではなく、ターミナルケアを最終到達点としたケアを行う・受ける『場(=環境)』にこだわっていくべきではないでしょうか。ハードとしての『場所』ではなく、ソフトとしての『場』です。
2025年問題について考えるつもりが、2040年問題について考えることになってしまいました。
時代は進んでいきます。立ち止まっている場合ではなさそうですね。