地域緩和ケアについて

こんにちは。

寒くなってきました。今日は冷たい雨が降っています。

 

先日、某大学の薬学部で講義をするという機会をいただきました。

はじめての経験でドキドキでしたが、リモート講義のためオーディエンスは誰もいない状態だったので、何だか変な感じでした。

 

地域における多職種連携というテーマが与えられましたので、『地域緩和ケア』について話しました。

『地域緩和ケア』というのは聞いたことがあるようなないような言葉だと思います。

明確な定義はないと思いますが、僕は『地域(=病院外)で行われている在宅緩和ケアの総体』というようなものをイメージしています。

 

そもそも緩和ケアというのは患者さんと家族さんのQOL維持向上を目指したアプローチである、というのはコンセンサスを得ているところだと思います。対象となるのは生命を脅かすような状態に直面した方であり、がん(悪性疾患)かどうかは問われていません。

そして、その緩和ケアを在宅で行うものが在宅緩和ケアです。

 

在宅緩和ケアというのは非常に個別性の高いものです。

AさんとBさんに対する在宅緩和ケアは全く別物です。関わるメンツ(チームと言ってもいいでしょう)も異なることがほとんどです。

そんな中にも、普遍的な共通点があるはずです。なければならないと思います。

それは理念とか思いとかポリシーとかいうようなものでしょう。

 

個別性の高い在宅緩和ケアが内包する共通の理念こそが地域緩和ケアの本体だと思っています。

 

それぞれが独立した個別の事業体に属する緩和ケア提供者がその共通理念を確認しあい、質の高い在宅緩和ケアを提供することがわれわれのミッションだと思っています。

そして、その地域緩和ケアを自分たちが活動する地域に広めていくために活動していきたいと思っています。