こんにちは。
2018年も半分経過しましたね。あっという間ですね。
この6か月間で、29人の方を在宅で看取らせていただきました。
最期まで自宅で過ごしたい、という思いに沿うことはできたのだと思います。
もっとも大事なのは、苦痛を和らげられたのか、QOL改善に貢献できたのか、ということですが、本当の答をえることはできません。
遺されたご家族のみなさんには、当然やりきれない思いが残ります。
後悔のない死はない、のだと思っています。
しかしながらその思いを乗り越えていただかねばなりません。つらいことですが。
その様な心の動きをグリーフワークと呼んでいます。
診療担当者であるわれわれにできることは限られていますが、僕は看取りのときに何かひとつでも『よかったこと』を見つけてお伝えするようにしています。
死別の場において『よかったこと』というのも不謹慎な印象があるかもしれませんが、遺されたご家族にとってのビリーブメントケア、グリーフケアの最初の一歩としてとても重要であると思っています。
在宅看取りの場においては何よりもまず、「最期まで家で過ごすことができてよかったですね」と言うことができます。
また、ご家族には「最期の時を一緒に過ごせてよかったですね」と言うこともできます。
「余計な医療行為をせずにすんでよかったですね」「むくみもなく、管につながれることもなく、きれいなお顔でよかったですね」「鎮痛療法のおかげで痛みも少なかった様子でしたね」など、実感できることをお伝えします。
これによって、ご家族のなかのやりきれない思いが少しでも軽くなってくれればいいと願っています。
在宅療養を支援するスタッフのみなさんにとってのビリーブメントケアにも役立てればいいと願っています。